水戸で開催されたサンリオ展に行ってきました。
見ごたえ満載でしたので、その様子をご紹介します。
この展示会、ただ【かわいい】だけじゃない。
戦争・紛争と平和への思い、新たな時代、価値観の形成まで見る事が出来ます。
サンリオ展概要

2020年で創業60周年を迎えたサンリオ。
2020年4月名古屋での開催から、全国を巡回しています。
会場
茨城県立歴史館
会期
2025年7月19日~2025年9月15日
会館時間
9時30分~17時00分
最終入館は16時30まで。
料金(当日券)
一般 | 1200円 |
満70歳以上 | 600円 |
高校生 | 600円 |
小・中学生 | 300円 |
実際に行った感想
サンリオの前進、山梨シルクセンター
高度成長期は物が市場に不足なく出回り始めた時代だそうです。
そのため、実用性を重視したものが主流でしたが、【かわいい】という付加価値をつけて商品を販売し始めたそうです。

現代は物にあふれ、【かわいい】は当たり前になりましたよね。
実用性に重きを置いた商品のなか、【かわいい】商品は当時の人たちにどんな風に映ったのでしょうか。
人気イラストレーターの登用
創業当時、自前のキャラクターは持っていなかったそうです。
当時の人気のイラストレーターを起用し、そのイラストを使ったアイテムを販売し、人気だったようですね。
水森亜土さん
起用されていたイラストレーターの一人です。サンリオと繋がりがあって驚きました。
水森亜土さんのイラスト、可愛いですよね。
やなせたかしさん
みんな大好きアンパンマンの作者。
アンパンマンの誕生のきっかけ、やなせたかしさんの戦争体験はあまりにも有名。
サンリオの企業理念、【みんななかよく】も創業者の戦争体験からきているものですよね。
戦争体験を通して、
- 平和への願いをキャラクターに込めたサンリオ創業者辻信太郎さん
- 正義とは何かを考え、キャラクターに投影したやなせたかしさん
キャラクターや企業理念に込めた思いやメッセージは違えど、両者は通じるものがある、と私は勝手に思っています。
オリジナルキャラクターへの挑戦
外部のイラストレーターに頼らず、自社キャラクターでの開発が始まりました。
魅力的なイラストである反面、商品化を前提とした始まりました。
魅力的なイラストである反面、商品化を前提としたデザインではなかったためだそうです。
マイメロディの誕生

今年、誕生50周年を迎えたマイメロディ。
展示では、自社キャラクターの誕生として、マイメロディがフォーカスされていました。
(アニバーサリーの関係でしょうか?)
同時期に誕生したキャラクターとして。
1974年 ハローキティ、バニィ&マッティ、パティ&ジミィ
1975年 マイメロディ、リトルツインスターズ
など、サンリオ初期の功労者(私が勝手に思ってる)や、現在でも大人気のキャラクターが誕生してます。
サンリオのデザイナー
サンリオは、【山梨シルクセンター】と【サンリオグリーティング】の2社から出来た会社。
山梨シルクセンターは、商品開発の際に魅力的なデザインを考えるデザイナーさんが在籍。
サンリオグリーティングは、コピーが普及していない時代、飛びぬけた画力が求められ、それに対応したデザイナーさんが在籍。
両者の強みが合わさり、サンリオのキャラクターやデザインが出来上がっていったんですね。

キャラクターデザインが出来るまでや、当時の商品が展示されています。
貴重な資料であるとともに、世代の方にとって懐かしいものがあるかも。
サンリオ好きで機会のある方はぜひ見に行って欲しいです!!
いちご新聞
圧巻の展示

1975年発行のサンリオ機関紙ともいえる雑誌。
展示には壁一面に表紙が飾られています。
みなさんにとって懐かしい表紙が見つかるかもしれません。
いちご新聞の付録

付録は1982年から始まったそうです。
私もかわいい付録目当てでよく購入していました。
いちご新聞の紙面
私が購入していた頃のいちご新聞は、イラストが多くほぼ文章が載っていなかったように記憶しています。(10年以上前ですかね)
展示には、70年代80年代の紙面があり、文章がびっちり書かれていました。
母の日や父の日の特集、バレンタインについて、プレゼント選びやメッセージの書き方のコツなど…。
ネットなんてなかった時代、本や雑誌が情報源であり、コミュニティの一部を担う存在だった事がよく分かる展示でした。
これも、ぜひ見ていただきたいおすすめの展示です。
ハローキティのデザインと価値観の革命
最後の展示ゾーンです。

【キティブームはブームではなく価値観の革命だった!】から始まる展示。
キティちゃんのデザイン性や、時代の変化、海外進出、大人がかわいいものを持てるようになった背景。
キャラクターは大人になったら卒業するもの。
現在は大人もキャラクターを楽しみ、経済活動も盛んですよね。
キャラクターに対する概念の変化に、ハローキティとサンリオが深く関係している様です。
こちらも見ごたえたっぷりですので、行かれる方は楽しんでください!
サンリオ展全体の感想
2世代、3世代で楽しめる
幅広い方が来場されていました。
マロンクリームを懐かしむマダム、マイメロディに興奮する少女。
様々な年代の方が楽しんでいました。
サンリオは世代を超えて愛されていますね。
サンリオへの思い、個人的な願望
ピューロランドやハーモニーランドでも思う事ですが、小さいお子さんをたくさん見かける事がなにより嬉しいです。
私も幼少期からサンリオに触れていました。
学生時代の思い出と一緒に、当時使っていたマイメロディのグッツが思い出されます。
私にとって帰れる場所であり、心の支え、癒しでもあります。
社会人になって、仕事を投げ出したくなっても、
「私はマイメロちゃんを扶養しているから、いきなり仕事はやめられない。良い職場に転職して暮らしの環境整える」
とやばい妄想で乗り切りました。
幅広い世代、次の世代にもサンリオが愛されて、ずっと存在し続けて欲しいです。
キティちゃんと戦争

エピローグにサンリオから世界平和へのメッセージがありました。
キティちゃんが役目を終える世界を目指す世界を目指すサンリオ。
世界中がなかよくできた時、ハローキティは役目を終えて消えていく…。
強く深いメッセージに、本気で動揺しました。
読み手によって様々な感想を抱くと思います。
年齢や立場、バックボーンやライフステージの違いでも受け取り方は変わりそうですね。
キティちゃんの役目が終わった世界で、新たな役目としてみんなにかわいいを届け続けて欲しいです。
この展示会、ただ【かわいい】だけじゃない
少しでもサンリオに興味のある方は行って見て欲しいです。
私自身、「マイメロかわいい!」の軽い気持ちで行きましたが、思っていた以上に見ごたえがありました。
ここで紹介していない展示や、実際に見てみないと分からない事がたくさんあります。
今回の会場から遠方の方でも大丈夫。
サンリオ展は全国を巡回しているようなので、興味のある方は公式情報をチェック、近くで開催される際はぜひ行って見てくださいね!!